こんにちは。

日々の暮らしの中で、私たちは様々な感情と向き合い、時には食事がその気持ちに寄り添ってくれることがありますよね。忙しさの中で、つい衝動的に何かを口にしてしまったり、逆に食欲が湧かなくなったり…。

私自身も、かつてカウンセリングの現場で多くの方と向き合う中で、食が心に深く影響すること、そしてその逆もまた然りだと感じる日々でした。

食卓は、単にお腹を満たす場所だけではありません。それは、自分を労り、心と体に滋養を与える大切な時間。そして、その時間をより豊かにしてくれる存在として、私が注目しているのがオメガ3脂肪酸です。

たくさんの健康情報が溢れる中で、どれを選べばいいのか迷ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。特に「体にいい油」と聞いても、種類が多すぎて何が違うの?と感じることもありますよね。

今回は、そんな疑問にそっと寄り添いながら、心と体の健やかさをサポートしてくれるオメガ3食品について、私の視点でお話しさせていただければと思います。食を通して、ご自身の体と心に優しく耳を傾けるきっかけになれば嬉しいです。

心と体に寄り添うオメガ3の恵み:おすすめの食材たち

私たちが日々の食事に取り入れられるオメガ3油や食材は、実は身近なところにたくさんあります。文部科学省の食品成分データベースを参考にしながら、植物性と魚由来の食材に分けて、その豊かな恵みをご紹介しましょう。

EPAが多い、魚由来オメガ3の海の贈り物

EPA(エイコサペンタエン酸)は、私たちの血液をサラサラに保ち、巡りの良い体づくりをサポートしてくれる、まさに海の恵みです。

順位 食品名 成分量(100gあたりg)
1 たらのあぶら 13,000
2 くじら/本皮/生 4,300
3 あんこう/きも/生 3,000
4 くじら/うねす/生 2,200
4 干しやつめ 2,200
6 しろさけ/すじこ 2,100
7 たいせいようさば/生 1,800
7 あゆ内臓/焼き 1,800
7 かば焼 1,800
10 みなみまぐろ/脂身/生 1,600
10 たいせいようさば/水煮 1,600
10 しろさけ/イクラ 1,600
10 あゆ/養殖/内臓/生 1,600

サバやイワシといった青魚に多く含まれるEPAは、日々の食事にも取り入れやすいですよね。焼き魚や煮魚として食卓に並べることで、動脈硬化の予防など、心血管系の健康を守る大切なサポート役となってくれるでしょう。

魚由来オメガ3の海の贈り物(DHA)

DHA(ドコサヘキサエン酸)は、私たちの脳機能の維持に欠かせない、まさに思考の源となる栄養素です。

順位 食品名 成分量(100gあたりg)
1 たらのあぶら 6200
2 あんこう/きも/生 5100
3 みなみまぐろ/脂身/生 4000
4 くじら/本皮/生 3400
5 くろまぐろ/天然/脂身/生 3200
6 やつめうなぎ/干しやつめ 2800
7 加工品/開き干し 2700
8 たいせいようさば/生 2600
9 しろさけ/すじこ 2400
10 あゆ内臓/焼き 2300
10 たいせいようさば/水煮 2300
10 しめさば 2300

植物性オメガ3のやさしい選択

植物由来のオメガ3脂肪酸は、主に種子から採れる油やナッツ類に豊富に含まれています。食卓に彩りを添え、穏やかな風味で心と体を癒してくれるものばかりです。

順位 食品名 成分量(100gあたりmg)
1 えごま油 58,000
2 あまに油 57,000
3 えごま/乾 24,000
4 あまに/いり 24,000
5 チアシード/乾 19,000
6 いり 9,000
7 なたね油 7,500
8 調合油 6,800
9 大豆油 6,100
10 マヨネーズ/全卵型 5,500

マグロやサバ、サケなど、身近な魚にDHAは豊富に含まれています。集中したい時、物事を考える時に、DHAがそっと私たちの脳をサポートし、クリアな思考へと導いてくれるかもしれません。

えごま油や亜麻仁油は、その高いオメガ3含有量で近年注目されていますね。スーパーでも手に入りやすくなり、普段の食事に気軽に取り入れられるのが嬉しいポイントです。

サラダのドレッシングとして、あるいはヨーグルトに混ぜて、加熱せずにその恵みを丸ごといただくのがおすすめです。香ばしいクルミや、ぷちぷちとした食感が楽しいチアシードも、おやつや朝食に加えるだけで、心満たされるひとときを演出してくれますよ。

オメガ3が心と体に贈る、優しいメッセージ

オメガ3脂肪酸は、私たちの体にとってかけがえのない「必須脂肪酸」の一つです。これは、体内で作ることができないため、食事から摂り入れることがとても大切になります。

  • 魚由来:EPA、DHAなど
  • 植物由来:α-リノレン酸など

これらのオメガ3が、脳や心臓、自律神経の調節にまで深く関わっていることが、多くの研究で分かってきています。まるで、心と体のバランスを優しく整えてくれる、癒しの栄養素のようですね。

澄んだ思考と心の平穏を育む

DHAは、脳の健康維持に特に重要な役割を果たします。脳内の神経を新しく作り、情報伝達をスムーズにするシナプスの形成を助けたり、神経細胞の分化を促したり…。まるで、脳の奥深くで、繊細な作業を支えているかのようです。クリアな思考は、日々の選択をより豊かにし、穏やかな心の状態へと繋がっていくでしょう。

心臓を温かく見守る力

魚を積極的に食べる食生活は、心筋梗塞のリスクを低くすると言われていますね。ある研究では、週に8回魚を食べる人は、そうでない人に比べて心筋梗塞の発症リスクが約6割も低いという報告もあります。 EPAは、血液をサラサラに保つ働きがあり、心臓をはじめとする大切な血管の健康を守るオメガ3食品の代表格。心臓への温かいエールを送り続けてくれるでしょう。

心の波を穏やかに、自律神経との優しいハーモニー

この部分は、私がカウンセリングの現場で感じてきたことと深く繋がります。心と体の状態は密接に結びついていて、食事はその架け橋となることがあります。オメガ3脂肪酸は、精神面や自律神経にも良い影響を与えると言われています。

  • 心のモヤモヤ(うつ症状)の軽減
  • 不安な気持ちの緩和
  • 自律神経の興奮を鎮める

心が疲れている時、体にも慢性的な炎症が起きていることが少なくありません。オメガ3の持つ抗炎症作用は、そんな心の不調にもそっと寄り添い、穏やかな状態へと導く可能性があります。

また、感情に関わる神経伝達物質の働きを調整する力も持っているため、心のバランスを整える上で、頼れる存在となってくれるでしょう。

瞳に映る世界の美しさを守る

オメガ3脂肪酸は、私たちの視力維持にも大切な役割を果たすことが期待されています。特に、EPAやDHAは、加齢によって視力低下を引き起こす「加齢黄斑変性症」のリスクを低減する可能性が報告されており、いつまでも美しい世界を見続けられるよう、瞳を優しく守ってくれるかもしれません。

健やかな体づくりをそっと応援

EPAやDHAには、脂肪を分解して熱に変える「脂肪燃焼細胞」を増やす働きがあると言われています。ただカロリーを減らすだけではなく、内側から体質を整え、健康的な体づくりをサポートしてくれる。

これは、ダイエットを頑張る女性たちにとっても、心強い味方になってくれるはずです。無理なく、ご自身の体と向き合う中で、オメガ3がそっと背中を押してくれることでしょう。

オメガ3との心地よい付き合い方

どんなに良い栄養素も、無理なく、そして優しく取り入れることが大切です。オメガ3脂肪酸も、摂取量の目安や調理の工夫を少し知るだけで、その恵みを最大限に享受できます。

毎日の目安量、あなたの体と相談しながら

厚生労働省が示す「日本人の食事摂取基準」によると、オメガ3脂肪酸の1日あたりの目安摂取量は以下のようになっています。

性別等 1日あたりの摂取目安量
成人男性 2.2~2.3g
成人女性 1.7~2.0g
妊娠中・授乳中の人 1.7g

例えば、1gのオメガ3を食事から摂るには、ブリのお刺身なら約4.7切れ、カツオのたたきなら約9.1切れが必要です。これはあくまで目安として、ご自身の食生活や体調と相談しながら、心地よいバランスを見つけてみてください。

また、オメガ3脂肪酸と、もう一つの必須脂肪酸であるオメガ6脂肪酸のバランスも大切です。理想は、オメガ3を1とした時に、オメガ6が2〜4の割合になること。現代の食生活ではオメガ6を摂りすぎてしまう傾向があるので、意識してオメガ3食品を増やすことをおすすめします。

オメガ3のデリケートな性質と、賢い使い方

オメガ3脂肪酸は、とても繊細で熱に弱い性質を持っています。加熱すると、せっかくの栄養が失われてしまうことも。サンマを焼くと、EPAやDHAが20〜50%ほど減ってしまうというデータもあります。

  • グリル焼き、フライパン焼き:約20%損失
  • 揚げ調理:約50%損失

ですから、オメガ3油を使う際は、ドレッシングとしてサラダにかけたり、パンにつけてそのまま味わったり、温かい飲み物に少し混ぜたりするなど、加熱せずに使うのが一番。まるで、デリケートなハーブを扱うように、その恵みを大切に扱ってあげてください。

また、酸化もオメガ3の大敵です。酸化した油は、体に良くない影響を与える可能性もありますから、冷暗所で保存し、開封後は早めに使い切るようにしましょう。新鮮な状態で、そのパワーを最大限に活かしたいですね。

大切なのは、無理なく「続ける」こと

一度にたくさん摂りすぎても、体に負担をかけることがあります。オメガ3脂肪酸の場合、1日に3g以上摂ると出血のリスクが高まる可能性も指摘されています。

大切なのは、無理に大量に摂ろうとするのではなく、毎日少しずつ、楽しみながら食卓に取り入れ続けること。まるで、植物に毎日水をあげるように、心と体に優しい栄養を届け続けることが、健やかさへの一番の近道だと私は感じています。

あなたの健やかな毎日を、オメガ3と共に

オメガ3脂肪酸は、私たちの心と体に多くの恩恵をもたらしてくれる、まさに「癒しの栄養素」です。魚やオメガ3油などのオメガ3食品から、意識して日々の食事に取り入れることで、心の平穏や体の健やかさを育むことができます。

忙しい毎日の中で、調理や保存の手間を考えると、なかなか毎日は難しいと感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。そんな時は、品質管理がしっかりされたサプリメントを上手に活用するのも、一つの優しい選択肢です。

食を通して、ご自身を大切にする時間が、あなたの心と体に豊かな恵みをもたらしますように。

投稿者 小林 由美子

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